ぼくはこれからも「旅人」として生きていく

大学でAIを研究すればするほど、スティーブ・ジョブズの言葉の凄さを思い知らされている。
ジョブズは「今」のAI時代を予測し、人間とは何かが見えていたようだ。
ジョブズの言葉は、コンピューターというデータの世界で生きていたにもかかわらず、遺したのは「創造」「想像」「体験」の言葉。

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たとえば、「もし今日が人生最後の日だったら、今日やることは本当にしたいことなのか?」という言葉がある。
比叡山延暦寺の千日回峰行を2度満行した、酒井 雄哉僧侶の「一日一生」の言葉の哲学と同じ意味を持っている。

今年に入り何度もここで書いてきた、人間が人間として生きるとは、「過去でもなく、未来でもなく、データにはできない唯一の「今」を生きること」という、自分の中で生まれた答えとも通じている。

「今」を生きる。
「それはどういう生き方なのか…」
そう考えたとき、「旅」が浮かんだ。
「旅行」ではなく、「旅」だ。

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「旅」は「創造」「想像」「体験」を生み出していく。
十代のころは、自転車で四国、九州、本州を旅し、十代で日本の47都道府県はすべて旅して回った。
20代からは海外に旅に出た。
事前に宿を取ることなどしないで、現地に行って「チープホテル」「チープホテル」と回って安い宿を探す。
見知らぬ国で宿を探して回ることは旅の醍醐味だった。
大きな荷物を持ち、知らない国や町で彷徨い、その日の寝ぐらに行き着いたとき、「生きている」という喜びを感じる。
気に入った町があれば、そこに何日か滞在する。
朝起きたとき、その日の気分によって行き先を決める。

もちろん死を覚悟したことや、国から出られなくなったこともある。
だが、そのことによって、予想もしない出会いもあった。
人だけではなく、風景、町、自然など、まさに「創造」「想像」「体験」との出会いがあった。

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旅は「旅行」とは違い、「やらなければならない」に縛られることなく、「今をどう生きるか」で決まっていく。
「もし今日が人生最後の日だったら、今日やることは本当にしたいことなのか?」
まさに旅は「一日一生」。

ぼくはこれからも「旅人」として生きていこう。

 

【旅の空Ⅰ 龍門石窟】

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