2020-12-31
2020年が終わろうとしている。
今年は歴史上人類にとって大きく時代が変わったターニングポイントと言われる一年となった。
グローバル化の拍車のかかったタイミングでの、世界中で流れを止めることになったパンデミック。
だがそのことによって、グローバル経済のトレンドになると言われたDX(デジタル・トランス・フォーメーション)の流れが、5年以上先と予測していたことが、たった半年で新しい時代を創っていっている。
アバターによるオンライン会議や接客、エンターテイメントのバーチャル化、Uber Eats など新しい個人流通…
生活は急速にデジタル技術を活用しての新しい「形」DXが生まれてきている。
またコロナが引き金となり、政治の腐敗、人種差別、格差などなど、本来、人間が「悪」としてきた、その「悪」によるウソを繰り返す姿があぶり出されてきている。
そしてその「悪」が見えたことで権力という「力」を持つものは開き直り、権力者ファーストの「形」が出来上がっていることに気づかされた。
そうなれば当たり前だが、世界は分断の渦となっていく。
このままでは、2020年はコロナがきっかけとなり、閉塞感に世界が包まれていく始まりになりかねない。
だからこそ考えなければならない。
人間が生きて行く上で大切なシンプルな問い。
「しあわせ」とは何だろうか?
頭に浮かんだのは、ジョン・レノン、そう、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが生んだ曲、IMAGINEだ。
そう言えば2020年12月8日はジョン・レノン40回目の命日になる。
ジョン・レノンは40歳で亡くなったわけだから、あれからレノンが生きただけの年月が流れたことになる。
レノンが亡くなってからの40年間も、悲惨の中で「しあわせ」を考えるとき、世界中でいつもIMAGINEが歌われてきた。
9.11、パリ同時多発テロ、3.11…
IMAGINEはシンプルに「しあわせ」を考えさせてくれる。
IMAGINE
想像してごらん、天国なんか無いって
その気になれば簡単さ
地面の下に地獄なんか無くて
頭の上にあるのは、空だけ
想像してごらんよ、みんなが今日を生きている
想像してごらん、国なんか無いって
難しい事じゃないさ
殺したり、殺されたりすることもなく
宗教だって無い
想像してごらんよ、みんなが平和に暮らしている
君は僕を夢想家だと言うかも
でも<夢想家は>僕だけじゃない
いつか君が仲間に加わってくれたら
世界は一つになるんだよ
想像してごらん、独り占めも無いって
君にできるかな
物欲も飢えも無くなって
人類は兄弟なんだ
想像してごらんよ、人々が世界を分かち合っている
君は僕を夢想家だと言うかも
でも僕だけじゃない
いつか君が仲間に加わってくれたら
世界は一つになるんだよ
Written by John Lennon & Yoko Ono
この曲が世に出たとき、レノンは共産主義者だと声を上げる政治家たちがいた。
純粋に語る「しあわせ」にイデオロギーがそんなに必要なのか笑ってしまう。
そういったイデオロギーを持つ者が、政治の腐敗、人種差別、格差を生んでいっている。
レノンとヨーコはもっとシンプルに、想像という言葉で「しあわせ」とは何かを語りかけてくれている。
当時ヨーコはインタビューでこう言っている。
「想像する思いを描く、これは魔法のようなパワーよ。昔からあった人類の夢。たとえば空を飛びたいと想像した結果、飛行機ができたの。次ぎに私たちが想像するのは平和であるべき」
そう、すべては想像から始まる。
今からの世界の経済の核となるであろうDXも想像から始まる。
テクノロジーもつまりはすべて想像から生まれたものだ。
人間は想像によって、withコロナの未来を創っていくだろう。
その想像は、「しあわせ」になる想像なのか…
IMAGINEの曲は、「無関心」ではなく「想像」しなさいと伝えてくれている。
ぼくらの、ひとりひとりが想像が新しい時代を創っていくということを語っている。
2021年に向けて想像する。
「君は僕を夢想家だと言うかも
でも僕だけじゃない
いつか君が仲間に加わってくれたら
世界は一つになるんだよ」