ChatGPTが時代を変える

OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボット、ChatGPTがとにかく凄い。
検索はもちろんのこと、指示のやり方であらゆる文章、ソフトとの連携で3Dや動画作成までもできる。

4月から自分のゼミでは、まずは課題の研究制作に向けて、ChatGPTで目的のレポートは書かせてみようと考えている。
もちろん、単にChatGPTの作成したレポートを提出させるのではなく、そこに自分の目的、研究を加えることで、自分がやろうとしている「目的」が、ChatGPTが導き出した答えによって、深く研究制作できることになる。

たとえばChatGPTに「動画の必要性について」と質問。

「動画は、静止画と比べて商品を深く理解してもらいやすく、伝えられる情報量が多く、動きや音声によって印象に残るため、商品を深く理解してもらいやすいです 1。また、動画から何らかの感情が生まれたユーザーはそれを他のユーザーと共感するために、ソーシャルメディアで動画をシェアし、拡散性の高い動画は「バイラル動画」と呼ばれます 4。
採用動画の良さは、働く環境や人の雰囲気が伝わりやすいこと 3。商品やサービスを利用する人々のようすや場面を動画にすることで、購入後の将来像をスムーズにイメージしやすくなります 2。
以上のように、動画は商品やサービスを深く理解してもらいやすく、拡散性が高いため、ビジネスにおいて必要性があると言えます」
と回答。

次に、「たとえばAdobe Premiere Proならば、映画制作など高いレベルの制作も可能か」と質問。

「はい、Adobe Premiere Proは、プロ品質の映像を制作することができるなど、幅広い用途で使えます 1。Premiere Proは、映画やテレビ番組などの大規模なプロジェクトにも対応しており、多くの映画やテレビ番組で使用されています 1。また、Premiere Proは、他のAdobeアプリケーションやサービスとシームレスに連携し、何百ものサードパーティ製の拡張機能と統合されています 3」
と回答してくる。

具体的にもっと知りたいと、「映画ならどういった作品でpremiereは使われているか」と質問。

「Premiere Proは、多くの映画で使用されています。たとえば、『シン・ウルトラマン』では、VFXと連携して映画制作に使用されました 3。また、『ボヘミアン・ラプソディ』や『ジョーカー』などの映画でも使用されています 1。
Premiere Proは、映画制作に必要な機能を備えており、大規模なプロジェクトにも対応しています 1。また、Premiere Proは、他のAdobeアプリケーションやサービスとシームレスに連携し、何百ものサードパーティ製の拡張機能と統合されています 3」と回答。

こうやってChatGPTと質問と応答によって、単にpremiere Proを覚え高い質の動画制作を目的とするレポートを書くにしても、そのレポートの幅と可能性を広げてくれる情報を提示してくれ、目標の到達地点がより高いところへと導いてくれる。

つまりChatGPTが出てきたことで、大学でAIが書いた文章は認めないではなく、AIを道具としてChatGPTをどう使うか、そのことの方が間違いなく必要だということだ。

これは画像をAIで制作することも同じだと思っている。

マンガやアニメ、3DもAIで制作できるテクノロジーが出てきている。
AIで制作したマンガやアニメはビッグデータの組み合わせだからといって、オリジナリティがないのかと言えば、それは大間違いだ。
AIはあくまで道具であり、その道具を使う人間の個性が間違いなく生まれてくる。

写真にエフェクトをかけるのと同じことが言える。
ぼくは制作において、自分の抱いたイメージに向かっていろいろなエフェクトをかけていくのだが、出来上がった作品は自分の抱いたイメージであり、それは自分の心で見えたオリジナル作品である。

デジタルで加工すると虚妄だと言う人がいるが、写真を撮ったのは自分であり、たとえば風景なら季節、雲の動き、日差し、空の色…すべて同じものなど撮れない一瞬を捉えたリアルから始まっている。
撮った写真の空の色が自分にはもっと青く見えたなら、自分の心で見えた色を自分の心の色に変えていく。
その自分に見えたリアルな世界を道具であるデジタルでよりリアルな作品としているということなのだ。

AIを道具として、自分の中で表現できなかったものがコンテンツ化できていく。
そのとてつもない便利な道具としてChatGPTが今、ぼくたちの目の前に現れた。

1992年に日本で初めてのインターネットサービスプロバイダーがサービスを開始してから30年、ぼくたちの生活はそれまでとまったく違うものとなった。

インターネットによってGAFAが生まれ、Microsoft、AdobeなどのMT SAASが次に来ると言われている。
中心となるのはクラウドサービスだが、それを引っ張るのはAI、つまりChatGPTではないだろうか。

インターネットで大きく時代が変わったように、AIによって新しい時代が始まっている。

カーツワイル氏が2045年にシンギュラリティ(技術的特異点に到達)になると予測したが、ChatGPTによってここ2~3年以内にはシンギュラリティが来ると予測する。

とにかくこの、ChatGPTの凄さは、ウォズニアック氏やマスク氏などが、「このままでは予測不可能なブラックボックスに突入し人類が危機に曝されかねない」として、企業は対話型AI技術の開発を半年間停止すべきだとする公開書簡が発表されるなど、人類がかって経験したことのないスピードで時代を変えようとしていることは確かだということだ。

そのスピードはもう止めることはできない。

※今年からなんとなく作りだした、大学でゼミ生に話している言葉、その「言葉の動画」 もリンクさせています。