Generation Z

2020-10-30

新入生学外研修で「どうぶつ王国」への往復の車の中、ちばてつや先生といろいろなことを話した。
話の中心はやはり新型コロナのことだ。

世界中がコロナによって時代が大きく変わる。
戻ることのない、新しい形をどう創っていくか、それを「今」考えていかなければならない。
先生も同じ考えを持っていた。

元に戻ることはないということは、今から人はどのように生きていくのか。
コロナによる人の命と経済。
そのバランスは実に難しい。
そこでおきる分断が世界中で起こり、広がっている。

コロナによって、人は今まで考えていなかったことを考え始めている。
「哲学」の時代。
人それぞれが、世代それぞれが、「今」の時代をどう生きるか、考えなければいけないことを、コロナが投げかけてきた。

ぼくが「今の大学生はZ世代なんですよね」と言うと、先生はその言葉に興味を持ち、
行きの車の中では、そのZ世代の学生はどう生きていくのか…そのためには大学はどう生まれ変わらなければならないのか、何を伝えなければならないのか、といった話になっていった。

Z世代とは元々は、現在63歳のぼくの世代をX世代と言われたことからこの言葉は生まれている。
ぼくらの世代にとって強烈なインパクトを与えた写真家、ロバート・キャパが、ぼくたちの世代のことをジェネレーションXと呼んだからだ。

少し説明すると、当時、第二次世界大戦後の新世代の若者たち、1965~1980年をGeneration X。
テレビや雑誌が情報で、ケネディ暗殺、ベトナム戦争、ウッドストック、ロックの時代だ。
Generation Yは80年~95年。インターネットという新しい情報時代の世代になる。
そしてGeneration Z、95年以降の若者たちは、インターネットがスマートフォンによって大きく情報化の波を起こし、だれもがSNSによって、個人が情報を発信する時代、個人がメディアを操れる時代となっている。

だからだろう。
Z世代は大学生で起業する学生社長が増えている。
ちば先生と数年前研究会で行った筑波大学には、起業するためのサポートする人、設備があり「うらやましいね」と話したことがある。

だがサポートなしでも起業できる環境が、ネットインフラでZ世代は「意識」と、「想像力」があれば、X世代と比べたら実に簡単に「個」が起業に対してのハードルを飛び越えることができるはずだ。

ましてや、今からはWi-Fi6と5Gの時代である。
想像すれば、研究すれば、新しい表現のコンテンツが生み出すことのできる環境は生まれている。

だが時代の変化の中で想像するのではなく、過去の憧れで、3Dや動画など新しい表現のためのレクチャーには、学生たちはマンガに関係ないと思っているのか授業を受けにこない。
そういった学生に対する愚痴をもらすと、先生は「うちの学生は、大学(研究機関)ではなく学校(高校の延長)の意識だからね」と、その意識を変えるにはどうすればいいのかという話になった。
ちば先生とのディスカッション。
もちろん答えなどない。

「どうぶつ王国」に着き、学生たちと楽しんだあと、那須で今月に「姫川明輝アニマルアートギャラリー」を開館した、姫川先生と合流し、ちば先生にはどうしてもギャラリーを見てもらいたいと、りんどう湖ファミリー牧場の中にあるギャラリーを見てもらった。
ちば先生は「すばらしいギャラリーだね」と喜んでくれていた。

その大学への帰り道。
車の中で、ちば先生が語ってくれた言葉が強烈に印象に残った。
行きの車の中で話した、今からの時代の「生きる」ということ。「大学」がどう生まれ変わり、何が必要なのかといったこと。
そして「人が生きる」ための「生きがい」とは何かということ。
その流れが続いていたぼくの頭の中で、ちば先生のその一言で、横でハンドルを握りながら、「あぁ、そうなんだ」と、ちば先生のとてもシンプルな言葉がストンと心に入ってきた。

「姫川先生は、だれかのためになりたいと描いてるんだね」
ちば先生はそう言ったあと、「それは(働くということは)お金のためではなく、人のために生きるということなんだろうな」

コロナでぼくたちはどう生きるか問われている。
世界が分断によって、人のためではなく、憎しみが生まれ、SNSによって、その分断を拡散することで、憎悪の塊がより大きな分断を生み出している。

人は憎しみに生きているのではないことぐらい、だれもがわかっているはずだ。
だが、「人のために生きる」は、すべての人が考えなくてはならない、「人は一人では生きられない」ということを、見失ってしまってしまっているのではないだろうか。

Z世代の若者たちに伝える一番大事なこと…

そういうことかもしれない。

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